能動態と受動態について知ろう!

能動態と受動態について知ろう!

中学や高校で必ず習う受動態。実際の受け身の文はどんな時に使うのか?

主語にあたる人物が「~する。」という文章は、能動態と呼ばれます。
いわゆる今まで習ってきた、ごく普通の英文のことを指します。

それに対して、目的物や対象となる人から見た場合の「~が~によって~される。」という文章が受動態と呼ばれ、別名受け身の文とも呼ばれます。

例えば

I love him.(私は彼を愛している。)

という文章があるとします。

これは、能動態の文章です。
これが受動態の文章になると

He is loved by me.(彼は私によって愛されている。)

という文章になります。

何を主体に考えるのかで、どちらの文章になるかが決まります。

能動態が「私」を主体に考えているのに対し、受動態では「彼」を主体に文章を考えるのです

また、動詞の部分の訳し方が能動態は「~する。」なのに対し、受動態は「~される。」と訳すのがポイントとなります。

それでは、次に受動態の基本的な作り方について見ていきましょう!

受動態の作り方とは?

受動態の基本的な形は
「be動詞+動詞の過去分詞+by~.」となります。

訳し方は「~によって~される。」と訳します。

例えば

Jane studies English.(ジェーンは英語を勉強している。)

という能動態の文章を受動態の文章に変えてみましょう。

すると

English is studied by Jane.(英語はジェーンによって勉強されている。)

という文章になります。

受動態の文章を作る際のポイントは、まず能動態の文章の動詞の時制に注目しましょう。

その動詞の時制が現在形ならば、be動詞はis、am、areのどれかを選び、過去形ならば、was、wereのどちらかを選びます。

また、be動詞の選定は主語の人称と単数なのか複数なのかによって変わります。

過去形の場合、能動態から受動態への書き換えの文章も見てみましょう。

例えば

Tom broke the door.(トムはドアを壊した。)

という能動態の文章があるとします。

これを受動態の文章に書き替えると

The door was broken by Tom.(ドアはトムによって壊された。)

という文章になります。

過去形の場合はbe動詞に気をつけて文章を作るだけなので、特別難しいことはありません。

次に、受動態の否定文や疑問文の作り方を見てみましょう。
こちらも別段難しいことはなく、通常のbe動詞の否定文や疑問文の作り方を同じになります。

受動態の否定文の作り方

否定文の場合は、「be動詞+not+動詞の過去分詞+by~.」の形でbe動詞の後にnotを置くのがポイントになります。

例えば先程の例文を使った場合は

English is not studied by Jane.(英語はジェーンによって勉強されない。)
The door was not broken by Tom.(ドアはトムによって壊されない。)

という文章になります。

受動態の疑問文の作り方

疑問文の場合は、「Be動詞+主語+動詞の過去分詞形+by~?」の形でbe動詞を一番前に置くのがポイントとなります。

また先程の例文を疑問文にしてみると

Is English studied by Jane?(英語はジェーンによって勉強されますか?)
Was the door broken by Tom?(ドアはトムによって壊されましたか?)

という文章になります。

今まで挙げてきた例文は、受動態の説明を分かりやすくするために挙げました。
でも、これらの文章を見て、よく考えてみてください。

「彼は私に愛されている」
「英語はジェーンによって勉強されている」
とか、日常生活で使う英語としてはとても不自然ですよね。

今までにでてきた
【 He is loved by me. 】
【 English is studied by Jane. 】
のような文は文法的には受動態として合ってはいますが、ネイティブの先生からするとそんなことは言ったことがないそうです。

ではどのようにby使って受動態を使うのか聞いてみました。

The pandas are fed by zoo keepers.(そのパンダたちは飼育員さんたちに餌をもらっている。)
The picture was drawn by Hiroto.(その絵はひろとによって描かれました。)
Are patients taken care of by doctors?(患者さんたちはお医者さんに診てもらっていますか?

というようにいろいろ使えるようですね!

受動態の使われ方

それでは、実際に受動態や受け身の文は、私たちの日常生活の中でどのように使われることが多いのでしょうか?
受動態が使われる場面とは?

受動態の基本形は「be動詞+動詞の過去分詞形+by~.」と言いましたが、実はby~は省略されることが多いのが現状です。

byの後ろに来る人のことを「行為者(行為をする人)」と言います。
日常生活の中で受動態が使われる時は、「by+行為者」が省略されることがほとんどなのです。

例えば

This bird is seen in winter.(この鳥は冬見られる。)

という文章があるとします。

鳥を見る行為者は誰でしょうか?
不特定多数の「一般的な人」を指します。

このように受動態の文章中では、「一般的な人」を指す時には「by+行為者」を省略できるルールがあります。

その他には、以下の場合にも受動態や受け身の文章を使います。

・誰がしたのか行為者が不明の場合
・誰がしたのか行為者が分かっている場合
・誰がしたのか行為者を特定したくない場合
・行為を受ける人や物に焦点を当てたい場合
・一般的な人を指す場合
・主語がかなり長い場合

例えば行為者が不明な場合の例文は

This bridge was built in 2021.(この橋は2021年に建てられた。)

という文章になります。

行為を受ける物に焦点を当てたい場合の例文は

Cars are manufactured here.(車はここで製造されています。)

という文章になります。

主語が長い文章の場合の例文は

I was taught about Japanese history by my friend whose father is a lawyer.
(私は父親が弁護士をしている私の友達に日本の歴史を教えてもらった。)

という文章になります。

この場合は行為者が明確なので、「by+行為者」の省略はしません。

受動態まとめ

能動態と受動態や受け身の文章の違いは分かりましたか?

英語では受動態のように文法分野ではよく習うメジャーな単元なのに、実際には同じように使われないものがあります。

学校のテストや授業、入試向けの英文法の学習を基礎に、日常生活で使う英会話についてもたくさんの構文やフレーズを知り、実際に上手に使いこなしていきましょう!

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